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介護業界の将来性が高いと言われる理由

過酷な労働環境や低賃金などネガティブなイメージが多かった介護業界だが、最近は将来性のある業界として注目されている。
まず、介護職の重要が高まっていることは言うまでもない。介護労働実態調査の2018年の報告では、67%の介護サービス事業所が人手不足になっている。それに対して65歳以上の高齢者の割合は増えていく一方だ。十分なサービスを受けることが出来ない要介護者、いわゆる「介護難民」という言葉が生まれたのも、そのためだ。今後は介護の能力を持った人材や組織は忙しくなるだろう。

需要以外にも、介護業界で働く人材の能力も介護業界の将来性を裏付ける要素だ。介護職は資格や経験が無くても始められる職場が多いが、キャリアを積んでいくにつれて様々な資格を取ることになる。介護職員初任者研修、介護福祉士、ケアマネージャー、レクリエーション介護士など様々な分野の資格を取る機会が与えられる。これらの資格は全国で通用するだけではなく、医療や施設運営、保育士などの領域でも活用できることがあるので、介護業界以外の道を開くきっかけにもなるのだ。

また、介護業界の待遇改善も行われている。ここ数年間、介護職員の給与は少しずつ上がり続けているうえに、2022年に介護職員処遇改善臨時特例交付金という政策が立てられ、介護職員の給与を3%引き上げることになったのだ。さらに、全国的に一般的になっているとは言えないが、介護業界の高い離職率を下げるために職場環境の改善も行われている。

実際に介護職員の心身のケアや、労働時間の見直しを行っている施設は多く見られる。今後も職場環境の改善は進んでいくと思って問題ないだろう。